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オーストラリアからの便り(2):野生ラクダの話

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今回の旅で見かけた野生化したラクダの群れです。彼らは、ヒトコブラクダ。
でも、みなさん、知っていますか?ヒトコブラクダは西アジア原産でアラビア半島や北アフリカで飼育されていて、野生のヒトコブラクダは現存していません。それが、なぜ、オーストラリアに?
じつは、野生のラクダはオーストラリアにしかいません。ただし、彼らも何世代か前は飼育されていました。では、なぜか。

オーストラリアの大地は、元々アボリジニたちがすんでいて、そこにヨーロッパからの移民たちによって、知られるようになりました。オーストラリア大陸は、一部地域を除いて、乾燥がちで、特に中央部より西にかけては、大きな砂漠が広がっています。砂漠といっても、皆さんの持っている岩や砂でおおわれていて草木も生えていないそういった砂漠ばかりではなく、アカシヤ科やユーカリ科の灌木やイネ科の草本が生えているところが多いのです。
しかし、もちろん非常に乾燥が進んでいて、アボリジニのように水の存在も含めて大地を知り尽くしている人びとにとっても厳しい環境であることはいうまでもありません。ましてや、ヨーロッパからやってきた人びとがオーストラリア奥地を探検し、開発していく際に、乾燥地に適応したラクダの存在は大きな意味を持っていました。
そこで、現在のアフガニスタンからラクダ使いとともにヒトコブラクダが導入されて、探検隊やその支援物資、後には、砂漠のオアシスに建設された開拓者のための町(あるいは居住地)への補給のために使われたのです。
やがて、道路の整備が進み、トラックが導入されるとラクダ使いやラクダは不要になり、ラクダたちはオーストラリアの砂漠で野生化していったのです。

ところが、ラクダは大型ですし、天敵である肉食獣はディンゴ(野生犬)以外にいません。そこで、どんどん繁殖して、人口が増え過ぎ、今やラクダによる食害、つまり、環境破壊が問題視されています。
ラクダ牧場が作られて、乗用のラクダを西アジアやアラビア半島に輸出したり、食肉として利用したりする動きがありますが、一方で、現在、殺処分が進んでいます。害獣扱いされているのです。

人間にとって好都合だからといって大陸を超えて移動させられ、利用価値がなくなったら、放り出されて野生化し、数が増えすぎたといって、その人口を管理しようとする、人間は勝手ですね。皆さんは、どう考えますか?

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